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雨の香り。

そこに在ればいい。

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2024/03/19(Tue)13:38

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暗闇に淡く燃ゆる

2008/06/10(Tue)20:02

夜の椅子に座り
静寂の海を眺めている

彼方まで濡れた時間
群青色した魚が 揺ら揺ら
彼の深い瞳は滴って 水溜りの月を映す


ささやかな
ささやかな


私の悲しみを食べてください
体の奥の 奥の奥
小さな波紋を産み出す悲しみを



彼は
涙 こぼす
それでも何も言わずに泳ぐから
その影を見つけられないのでしょう



境目の無い海
溶けていく花々
群青色した鱗が 輝ら輝ら



ささやかな
私の悲しみを食べてください
手首の向こう 指の先
見えない泡を吐き出す悲しみも
見えない底に向かって揺ら揺ら
彼を通りすぎてゆく




冷えた暗闇に
仄か 雨水の香り
静寂の海に降る


消えていく
水溜りの月が崩れていく

消えていく
悲しみが 喉を伝う



私達は、
ただの青い愛。
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