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2025/04/16(Wed)14:13
そこに在ればいい。
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2008/08/13(Wed)17:33
私は屍の上に立っている
入り口の無い廃墟の前で
焼けた風が吹く
三階の辺り
三つの窓のうち
一つの窓の隅に在る鉢から
枯れかけた花が垂れている
ただ 太陽が眩しい故
余り上を見ていられない
汗は淡白な音を立てて落ち
屍に染みが出来る やがて消える
足元より少し先の
白濁を飲み込んだ眼球がこちらを視ている
私達は見つめ合い
私だけ目を逸らした
太陽は雲の向こうに
辺りは薄い影に包まれていく
縁の鉢から降る 干乾びた花弁
ゆっくりと落ちて来るそれを視た私は
ゆっくりと 澄んだ絶望に心を委ねた
やがて2羽の烏が来て
私達の頭上で円を描いて飛ぶ
姿を現した太陽が 彼等の黒をさらに濃いものにする
遠く 遠くから聞こえる足音
低く 低く響く
あぁ 時間がたって
あの烏の姿が影と融けてゆくまで
次の朝、二つの屍のうち
どちらも「私」で無いように
今はただ目を焦がす
二つ目の鉢
二つ目の花を想う。
No.24|詩|Comment(2)|Trackback()
2008/08/20(Wed)15:30
No.2|by ぴぴぷる。|URL|Mail|Edit
URL :
無題
2008/08/18(Mon)16:37
また背中が遠くなった気がします。
やっぱすごいです(’・ω・`)
濁ったものと澄んだ感情を感じました。
綺麗なだけじゃないんですね。
でもため息が出るほど美しい。
読み返しても深くて手が届かないくらいなので
下敷きとかに書いておこうと思います(`・ω・´)
いい詩だぁ。すげぇ。世界が。
私も頑張ります^^では
No.1|by 松中|URL|
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