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雨の香り。

そこに在ればいい。

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2017/09/23(Sat)04:02

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悪夢

2013/12/02(Mon)00:55

蟻がこちらを睨んでいる
底知れぬ沼のような深い色の姿であり
その瞳は、死体しか見てこなかったかのように、暗い
一切の感情を持たず、ただ僅かな餌をかじっているだけの彼奴が 睨んでいる
何か得体の知れぬ恨みのようなものが その沼の底に沈んでいるようで
目も逸らせず
蟻と私は ただ同じ距離を保ったまま
互いに、見つめ合っている

こちらを見ている 或いは、この方向に頭が向いているだけなのだが
私には感じられる 彼奴は、睨んでいる
子供の頃、何匹も蟻を殺してきたが 違う 
恐らく、そういうことではない

このまま放って置いても良い
幾ら私を憎もうが 彼奴は私に傷ひとつもつけられない
けれど 蟻の瞳はただ一点を捉え
私の魂を殺そうとしている
取り返しのつかない気がして ここから動けない

やがて子供の遊ぶ声が聞こえてきて
どこか救われたような気になったのも束の間
走り去る子供達 呆気なく蟻は潰された

死骸を見つめても
底知れぬ恨みが、ここに詰まっていたとは思えず
本当に取り返しのつかないことになったような気がして
私は 取り残されてしまった。
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