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そこに在ればいい。
2013/02/27(Wed)21:46
No.48|詩|Comment(0)|Trackback
2010/11/19(Fri)01:59
No.47|詩|Comment(0)|Trackback()
2010/03/15(Mon)00:01
No.46|未選択|Comment(0)|Trackback()
2009/01/28(Wed)01:40
くすんだ白浜にある
潮風にさらされた廃屋
建てられたという事実を見失うほどに風化したそれを
皆 無いものとして通り過ぎていく
故にここに生を置き 待つ
窓の向こうの海で波が打ち寄せる度
僅かに揺れる 重みを持った殻
触れられたとして 狭間の私は止めただろうか
泣けぬことが不安を灯し
色 鮮やかなうちは見えぬだけ と
未だ 孤独を認められないでいる
友人がいた
彼は時折私を引掻き 酷く安心した顔を見せて
そのことを私に話しては
「とんでもないことをしてしまった」と言って泣いた
よく花を摘んできて見せてくれた
そのたびに酷く嬉しそうな顔をして
「また摘んでくる」と言って笑った
友人がいた
私の向こうの私を見つづけ
花だらけの部屋で首を吊って死んだ
また縄の軋む音が響く
彼は逢いに行ったのではなく
逢いに来たのだ と
小さく彼の名を呟けば
静寂の後
潮風が廃屋の肌を剥いだ
気づかぬほどに褪せていたのだと気づき
そっと 死体の目を閉ざすふりをして
ドアを開けずに部屋を出た
隔ての無い波音
風と共に通り過ぎる
郷愁のような切なさが胸に残る
足を差し出せば波音はまた静かに過ぎ
私は体温を錯覚してしまう
忘れていた感覚を思い出す されど
緩やかに それは私のもので無くなるのだろう
亡き声の水死
媒介を持たぬ者達は底で死に
意思の名残はやがて赤子の意思を産む
足が歩を止めた時
それが泣き声であると知った
私はもう消えてしまうというのに
不安は無く どこか穏やかな感情すら抱く
あぁ 遠くから 波紋だけが 近づいてくる
それが誰かも知らぬのに
薄れいく自我の中 見えぬ手を掴み
「おかえり」と泣いた。
No.40|詩|Comment(2)|Trackback()
2008/11/27(Thu)01:52
鼓動無き美しさ
厳冬を迎えた丘の崖際に立ち 目前に迎えるは
駸々と降る雪の中
凄みへと昇りゆく魂の数々
想い重ねてきたものを色として
各々が炎のように光り揺らめく姿が
燃える森を形作る
時を殺し得るほどの
息を飲む輝き
その前でさえ私は
何故涙を
・・・堪えているのか
あまりの寒さに凍え
頬を動かすことを忘れたせいか
自分が今 どのような表情をしているのかさえ分からない
涙がこぼれたなら
その熱で綻ぶだろうに
森に降る雪は溶けず
やがて遥か下で積もり
何時か森の土となる
未だ生きている視力も
一つ一つの魂の全てを見れるわけもなく
どこで どれが
消えゆいているのか分からない
私の目に映る
温度無き美しさの中に
悲しみが加わったのを感じる
私はその感情を息の中に湿らせ
白く吐いた
張り詰めた空気が僅かに緩む
ゆっくりと瞬けば
息も緩みも見失った代わり
零れた涙
・・・まだ一緒に逝くには 少し辛い
それでも足はもう凍ってしまった
だから私は眠る 産まれつつある情念が
苦痛になる前に目を閉じる
有るかも分からぬ足を捨て
木々の根元
柔らかな土へ昇る
瞼の向こうで燃える森
その美しい業火から
血の流れる音が聞こえる。
No.38|詩|Comment(3)|Trackback()